昨日の続き
聞いたこともないすごい音を立てながら見たこともないテカテカの表面の板が出てきました。
私は何が起こったか分かりました。何でこうなったかも分かりました。
実は刃物が逆回転だったんです。確かに営業マンは回転方向を見たと言いましたが嘘はついていません。
この機械には刃物を回す主軸モーターの他に昇降モーターと送りのモーターが付いています。
主軸モーターは普通の三相5馬力モーターなんですが、他の二つのモーターは回転数を自在に変えるため
インバーター式のモーターになっています。
インバーターは50→60Hz変換機などにも使われていますが、まず三相200V入力を直流に変えてまたそれを必要な周波数の200Vに変えます。
そのため極性は関係なく、どの線をどこにつないでも、正しく回ります。
残念ながら、シンクスの営業マンはそれを知らなかったようです。
正しくは、回転を確認する時は主軸回転方向で確認します。
シンクスに4年もいるのに、こんなことも知らないとは、情けない限りです。
とにかく機械は新品です。これが原因で何かの不自由があれば、責任を取らないといけないので、刃物周辺を確認。
とりあえず問題はないようですが、念のため使用後問題点があれば、シンクスが責任を取るということでお客様に承諾。
元電源の接続を直して、本体のフタを開けて回転方向の確認の仕方を覚えていただいて、
もう一度試運転、さすがにシンクスの営業マン手を出しません。小さくなっています。
これで本日の作業は終了。
でも、逆回転の自動鉋、鉋くずを出さないのにちゃんと厚みが決まっていました。
しかしこれは単純に鉋刃で峰討ちして加工材を潰しただけ。加工された重量は変わっていません。
これが商品化すれば、ごみがなくなるので画期的ですよね〜。まぁこれは冗談ですけれど。
10年以上前の話だったのですけれど、いまだにあの音は頭から離れません。
あっ!それとさっきのシンクスの営業マン。翌月退職されて実家で家業をしているそうです。
上司に聞いたら、何でも
「仕事に自信がない。」
と言って退職されたようです。
これを見ている方は、自分の仕事に自信を持ってください。
それではまた。
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