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木ねじのお話 その4

しばらくして、第一号のインパクトドライバーを購入されたお客様が来店され、
「この前むらったインパクト、スローが効かんでやっぱり使いにくい。新型のスローが付いたのをくれ!」
お買い上げありがとうございます。
結局、インパクトにスローが効く無断変速タイプでないと、用は足さないようです。
改めて、無断変速の付いていない初期のインパクトドライバーを販売しなくて良かったと思っております。
ようやく、この頃から内装ビスの65・75・90mmが発売されました。
価格も安くなり、造作用の釘が木ねじに変わっていきます。
さらにコーススレッドが発売されました。コーススレッドというのは元々コース(ねじ山)がスレッド(粗い)
という意味です。内装ビスのねじ山を簡略し、先端カットをやめて製造コストを少し落としています。
ただ、実際はそんなに原価は下がっていません。素材は全く同じものを使っていますから。
これを聞くと「えっ!」と言われる人がいるかもしれません。
コーススレッドと内装ビスの両方を使うと明らかに内装ビスのほうが折れにくいんです。
だから「内装ビスのほうが材質のモノがいい。」と言われます。
でも、材質は同じなんです。どうして折れにくいかと申しますと、
内装ビスは先端のカットでねじの身の部分の木の繊維を砕きながら締めていくためにビスの回りの木の繊維が
ビスを挟みつけようとする力が少なくなるためビスの回転を阻害する力が少なくなります。
結果として内装ビスのほうが軽く入ります。
コーススレッドは木の繊維をほとんど傷めずに入るため、ビスの回転を止めようとする力が大きくなるため
ねじの付け根部分に大きな力が掛かるのでそこで折れてしまいます。
逆にダンドリビスやドラゴンビスのようにローレットといってネジの身の部分や首の部分にギザギザを付けたものがあります。
このローレットがあるとさらにネジの回転を阻害する力がなくなるため、ビスがより折れにくくなります。
でも、このローレット付きのダンドリビスやドラゴンビスの価格ですが、すごいおまけが付いてきますが、
それでも1本単価がコーススレッドの10倍位します。しかし素材は全く同じものを使っています。
どうしてこんなに値段が違うんでしょう?
(ダンドリビスやドラゴンビスの売り子は「材質が全然違う」ってデマを言って販売しますが・・・・)
続く
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