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+(プラス)ドライバービット

今でも、たまに
「折れない+(プラス)ビットくれ!」
とか、
「折れないビットはどれだ?」
なんて、言われます。
折れにくいビットは柔らかくすれば折れにくいのですが、そうすると押さえが甘い時、滑ってなめやすくなります。
そのため、衝撃を和らげる効果のある中央を細くした”トーションビット”や先端を細くした”片差しビット””スレンダービット”などが折れにくいと言われます。
ちなみにオーソドックスな六角の両差しビットには、硬さがS/E/G/H/Xの五種類があります。
もちろんSが一番柔らかくXが一番硬いのですが、一般に販売されているものは、ほとんどHです。
また同じ+でも規格があり、一般的に使うものはコーススレッドなどに使われているNo.2です。(”#2”という表示のものもあります。)
この規格はビスの太さで決まっています。
No.2は3〜5mmでその下はNo.1、逆にNO.2の上はNO.3と覚えてください。
たまに角度が違うという方がいますが、角度はすべて90度です。
何が違うかといいますと頭の面の大きさが明らかに違います。
それと4つある刃の厚みも違います。
そのためNo.1ビットでNo.2のネジは入りますが(但しガタガタです。)No.2ビットでNo.1のネジは入りません。
でも、大きさの違うビットで力強く締めると+が滑りますので、必ずあったビットで締めましょう。
実はこの+ビットには”公差”というものがあります。
+の溝と+のビットの形状が全く一緒の場合僅かなほこりがあると奥まで入らず、滑りやすくなります。
また、ほこりがない状態でも、締めた時、緩めた時にネジからビットが取れなくなってしまいます。
これを解消するために3/100だけ+ビットを小さく作ります。これを公差といいます。
ビットを奥まで入れたとき僅かにガタがあるのはこのためです。
実はマキタの純正の+ビットはナックというメーカーで作られているものだけ公差を1/100にしてあります。
(他に新亀製作所で作っているものもあります。)
交差が小さい分だけガタが少なく使いやすいので、インパクトドライバーが出るまでは
「マキタの純正ビットをくれ!」
という方もいました。しかしナックのビットは硬さが”G”クラスのため少し甘くインパクトで使っても減りが早いと言われ、
最近ではあまり御用命がなくなりました。
またナックが直接+ビットを販売しておりますが、ナックブランド製は公差が3/100です。
マキタ用のみ公差1/100を作っているようです。
ここで皆さんに裏技を一つお教えします。
中国製の組み立て家具やステンレスビスの一部に+の溝が浅く合っているはずの+ビットのガタがやたらと大きくビスが締めにくい時、
先端の面を少しだけ大きく削ってみてください。
そうするとガタがうんと減ってビスが締めやすくなります。
勇気のある方はチャレンジしてみてください。
それではまた。
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