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ペンキの塗れるシリコン?

最近はやっと言われなくなった質問。
「ペンキの塗れるシリコンをくれ。」
直訳すると「ペンキ塗っても問題ないシリコンコーキングを下さい。」ということですが、
ほとんどの業界の方は御存知だと思いますが、シリコンコーキングはすべての物質を弾く性質があるため、
ペンキはおろか、硬化後のシリコンコーキングにシリコンコーキングをつけても付きません。
逆にそれ以外のコーキングはすべて付きます。
ですから、
「ペンキの塗れるシリコンをくれ。」(ここで言う”シリコン”はコーキング(充填材)のことです。)
と、言われて
「シリコン以外ならどれでも付きますが。」
と答えると
「はぁ?」
と、言われてしまいます。ですので、さらに
「一番安いものなら、アクリルコークですが・・・」
「それはコーキングだろ!」(もちろんお客様はアクリルコークのことをコーキングと思っています。)
「但し痩せが大きく、劣化も早いですが。」
「お高くなっても宜しければ、変成シリコンがありますが。」(変成シリコンは正式にはシリコン風一液型ウレタンコークです。)
「なら、それをくれ。」
「色はどうしますか?」
「ペンキを塗るから何でもいい。」
「それでは白で宜しいですか?」
「ペンキを塗らないかもしれないからサッシのブロンズにしようかな。」
「でも白系のペンキを塗るとコーキングの色が透けますが。」
「じゃあ、1本づつもらっていくわ。」
これはほんの一例ですが、お客様によって商品の呼び名が違います。
しかし、間違ったことに対して揚げ足を取るようなことしてはいけません。
かといって、お客様の間違ったことに合わせて、シリコンのことをコーキングと言ってもいいですが、
変成シリコンのことをシリコンと言ってはいけません。
間違ったことは言わない範囲で、お客様に合わせる。これもホームセンターやネット販売で出来ないことです。
同業者の皆さん個人店のでしか出来ない仕事をしましょう。お客様方も御理解お願いいたします。
170119