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カーボンブラシを削ったら・・・

先日お客様に
カーボンブラシを擦ったら、直ったけど交換してくれ。」
と、頼まれましたが、この場合交換すると回らなくなる可能性があります。
それはカーボンを高温状態で長時間使いブラシホルダ(カーボンブラシの外側の真鍮部品)が変形して
カーボンブラシの前後の動きが悪くなって、それを回避するためにブラシホルダに接触する部分の
カーボンを削って動きを浴した場合、新品のカーボンブラシのほうが厚いため、きつく動かなくなり
結果カーボンブラシがアマチュアに当たらず回転しなくなることがあります。
念のためお客様に
「カーボンのどこを削りましたか?」
「決まっとるだろ!モーターの当たるとこだ。」
「お客さん、そこは削らないでください。」
「何でだ。」
「そこは元々モーターの形に合わせて凹んでいます。そこを削ったらモーターの接触面積が減って回転不良を起こすことがありますので、削らないでください。」
「だけど、削ったら回らなかったのが直ったぞ。」
「それは、削ったのが原因ではなく、カーボンがブラシホルダと癒着しているのが、抜いたときに癒着が解けて、カーボンの動きがよくなったと思います。」
このお客さんあまり納得がいかなかったようですが、カーボンブラシを交換して無事普通に回りましたので、そのまま帰られました。
皆さんもカーボンブラシの異常発見や癒着防止のため、カーボンブラシを点検しましょう。
カーボンは長さ6mmが限界点です。
カーボンのサイドが変形しているのはNGです。
スプリングの伸びが悪いのもNGです。
銅線が切れても切れかかってもNGです。
入れる時、抜く時にきついのはブラシホルダのNGです。
くれぐれもモーターの接触面は削らないでください。
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