PVアクセスランキング にほんブログ村

日立・マキタに送ったメール

一昨日、お客様より深切りの電子マルノコではない電気マルノコで続けてクレームを受けまして、日立及びマキタに伝えたいことをメールで送りました。
私は、深切りマルノコは電子タイプでなければいけないと思って電子ではないマルノコを販売しないように努めています。
理由は
1.ソフトスタート機能でないと、モーターが軽く、それに対して刃が大きいため始動時の反動が大きく、墨ズレを起こす。
2.小さいモーターで大きい切込み作業をしようとするため、モーターやギヤの負担が大きく、故障しやすい。
(電子タイプは負荷が大きい時、電流値を下げて故障しにくくしている。)
以上の二つの理由です。
また、電子マルノコは無負荷回転が通常のマルノコより遅いため、ゆっくり切ると切り口は普通のマルノコより粗く切れます。
(カタログには定速回転のため綺麗に切れると言う表現がありますが、これは間違っています。)
あくまでも電子マルノコは本体重量を軽くするためにマルノコのパーツの中で一番重いモーターを小さいタイプにして、
弱くなったモーターを保護する電子装置が付いたものです。定速回転させることが目的ではありません。
皆さんにも、その文面を見て頂きたく、以下原文のまま掲載いたします。


平成23年8月26日
日立工機㈱御中
㈱マキタ御中
いつもお世話になっております。
以前より、深切り(厚切り)マルノコが主流として市場に出回っておりますが、
昨日、作業場で二人の大工さんより
「この深切りのマルノコは何とかならんのか!切ろうと思った時にスイッチを入れると機械が反動で動いて墨どおり切れない。何度も捨ててやろうと思った。電子マルノコに改造できないのか?それ以外に対処法はないのか?」
とのクレームを付けられました。
ただ、この機械は当店で販売したものではありません。
また、本日そんなに負荷の掛かっていないと思われるマルノコが3回使用しただけでモーター破損したと思われる深切りの電気マルノコが持ち込まれました。
当店では深切りが電子でないものは無理があるとの判断で販売はしません。
(当店の展示会でメーカーの営業マンがユーザー様に直接販売することはあります。)
電子ならソフトスタートになっていますので、始動時の反動はありません。また過負荷時は電流値を制御するため、モーターがレヤショートしたり、熱破損することはほとんどありません。
最近は電動工具の「定格」という言葉ををまったく聞かなくなりましたが、この深切りマルノコは本来のメーカー基準の定格に合致しているのでしょうか?
以前日立工機様の研修所で日立工機の定格基準は「本来力率85%で定格30分のところを日立は力率75%で定格30分です。」と聞きましたが、今の深切り電子マルノコはとてもこの基準に当てはまるとは思えません。さらにプロのユーザーは以前どおりのモーターの耐力に慣れております。
DIYの機械ではありませんので、このことを念頭に入れた上で今後の製品の向上に努めて欲しいと思います。
それともうひとつ、「電子マルノコの定回転制御」の意味合いですが、ゆっくり切るときは電気マルノコより回転が遅いので、切削面は粗くなります。本来「電子」の目的は小さいモーターを保護するためのはずです。間違った情報を営業マンに与えないでください。
それが原因で電気マルノコの問題点があやふやになっていると思います。
以上、思ったままに失礼な文面を書かせていただきました。
今後ともユーザーのためにより良い機械を供給していただけるようによろしくお願いいたします。
233275