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替刃式ミゾキリカッター

最近では敷居や鴨居は集成材を使うことが通常になってきて、無垢の価値感もなくなり、
それに伴い無垢の加工技術、取り付ける技術が失われつつあります。
本来の和室に対する大工さんの価値観がなくなってきて何となく寂しい限りでございます。
今から50年以上前は敷居や鴨居も手作業で作っていました。その後電気ミゾキリが普及し、刃物もハイス刃から超硬へ、研磨式から替刃式へ
世の中が変わってきましたが、これは本物の無垢材を使う場合の話です。
現在でも、本物の無垢材の敷居や鴨居を使う場合は、加工屋へ出す場合もありますが、親方が買ってきた良い造作材を使用する場合は、
電気ミゾキリの出番です。当然刃物は替刃式のミゾキリカッターを使用します。
しかし、この替刃式ミゾキリカッター。刃をちゃんと付けないと底が山形になったり底の端から1mmの所に段が付いたりします。
どうしてそうなるか?下図をご覧下さい。

替刃カッター加工図

本刃も幅が20mmの刃を使用しているため、1mmずらして使います。
なんと毛引きと思っていた刃はテーパーになっていて、脇取の代わりをしています。
そのため敷居はそれほどではありませんが、深い溝を突く鴨居は口元幅が21mmより大きくなります。
こんな形状になっていますので、縁が欠けにくいんです。
刃を交換するときは、必ず毛引きも本刃も一番奥にくっ付ける様にして取り付けてください。
それともう一つ、毛引きは上のほうを使いませんので裏表とも切れなくなったら、左右を入れ替えると逆の対角線部分が使えますので
さらにもう二回使うことが出来ます。
それではまた。
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