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電子制御のお話その1

最近の電動工具はやたらと”電子”○○なんていう興味をそそるようなネーミングの機種が増えてきましたが、
何が”電子”なのか?それを少し語ってみたいと思います。


1.無段変速回路
カーボン式のモーターは電圧が下がるとトルクと回転数が落ちる性質を利用してスイッチの握り具合に応じて回転数の変わる回路のことです。
回路そのものは、ほとんどスイッチの中に組み込まれています。そのため蓋を開けても回路らしきものは存在しません。
原理はサイリスタまたはトライアック(サイリスタが逆方向に並列に繋いだもの)で電圧を制御しています。
まずは下図をご覧下さい。

これはトライアックで交流の1波の途中で電源を入れる様子をグラフにしたものです。
これを”サイリスタ位相制御”と言います。
昔の100VインパクトドライバのWH10VAやWH10VA2はサイリスタを使って制御していたため、半波制御となり0〜50Vの制御で使ったいましたが、
現在の無段変速タイプのほとんどがトライアックによる0〜100Vの全波制御となっております。
でも、この変速方式は現在当たり前になってきましたので、あまり電子制御って言わなくなりました。
ちなみにスイッチ切り替え式の二段変速回路は単純にダイオードをかませて、半波整流して50Vで回転させています。
続きは明日。
321225

・お詫び
昨日ページビューの設定のご指摘を頂き一回のアクセスで2回カウントされていることが判明されました。
即日訂正いたしましたが、今までの記事に出てきました数値に関しましてはすべて1/2で解釈していただきたいと思います。
大変申し訳ございませんでした。