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昨日の修理

一昨日の夕方2x4のパネル工場の工場長から電話があり、
「シージングマシンに付いている釘打機の釘の送りが悪くなっちゃったんだけど、直してくれる?」
ここで言う”シージングマシン”と言うのは2x4パネルの12mm構造合板の釘(CN50)を自動に決まったピッチで打ち込む大掛かりな機械のことです。
この機械は奈良県の「サンキ」と言う2x4機械専門の小さな機械メーカーです。
本来、修理依頼する時は直接購入された奈良県のサンキさんまで、修理を依頼するはずですが、直接お願いしても
「今週は予定が詰まっていますので、来週伺います。」
と、言われるので、いつも自分の所に依頼がきます。
さらに、遠方から修理に来るわけですから、交通費は当たり前。宿泊費まで取ることもあります。
ですから、簡単な修理でも5万円くらい取られます。
私が馬鹿正直なことはこの会社の従業員がみんな知っているので、人の機械の修理まで依頼されます。


話を戻しますが、この時ラインの機械が止まっているわけですから、急いでないはずがありません。
「急いでますよね・・・?]
と尋ねると
「そりゃそうですよね〜。」
ということで翌朝片道30分離れた岡崎まで、出張です。
このシージングマシンにはMAXの2寸釘打機CN565Sの改造機が4台付いていましてそのうちの1台が送り不良とのことで、
まずは目診ですが、普通の釘打機と違い試し打ちが出来ません。
引き金もコンタクトアーム(材料に当たる安全装置)もありません。
どんな風に悪いか分かりません。工場長に「どうしますか?」と尋ねると、
「機械が止められないから、悪い可能性のある部品を全部取り寄せて交換して。」
想像で部品を取り寄せても、たまに予定外のところが悪くて直らない時もありますので、
「担当の方にちょっと打っていただくことは出来ませんか?」
と、お願いして10分後に仮に打っていただいたんですが、普通に釘が出ています。
「ちゃんと釘が出ていますよ?」
「いやぁ、時々釘が出なくなるんだけど・・・」
これで、だいたい内容がつかめました。今は寒いからある程度使用すると釘送りのピストンのグリスが硬くなって、送りが遅くなります。
遅いテンポで打つときは問題ないのですが、幾分にもこの機械は自動機ですから、
早く打つと釘を打つテンポに対して、釘を送る速さが間に合わなくなります。
担当の方に事情を説明して「15分下さい。」と言って、ばらし始めましたが、意外に苦戦。
送りのピストンを外す部分に光で釘の有無を調べるセンサーが邪魔をしています。
何とか必要最低限外しましたが、今度は穴用サークリップが取れない。
そこに1000円そこそこの注文の電話。
さらに次の電話が迷惑。いつも他の販売店で買っているのに機械の調子が悪いと修理依頼ではなく、問い合わせだけの大工さん。
「バンドソーの刃が切れるんだけど、きしんじゃう。これって、どういうこと?」
「ウ〜〜〜ン?ひょっとしたら定規が長くないですか?」
「うん長い。」
「それが原因だと思います。刃よりも向こうに伸ばさないで下さい。」
「うん分かった。ありがとう。」
もうこの時点で10分は過ぎています。
何とか、ばらして動きを確認すると「少し重いかな?」くらいでしたが、古いグリスを取って新しいグリスに変えると
「チョ〜気持ちいい!」くらい動きます。これが原因です。
戻す時はさらに難航しましたが、何とか20分くらいで終了。
他の3台の釘打機もグリスをばらさずに付けて、配管のエア漏れもおまけで直して、一件落着!
さて、いくら請求しようかな?
修繕大工工事の数時間の仕事をされる大工さんは、工事時間給で請求しないで下さい。
この修理費が頂きにくくなりますから。
それではまた。
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