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14.4Vのマルノコに18Vのバッテリを入れると・・・その2

その意外な事実とは・・・。
先日マキタからこんな報告がございました。
「14.4Vの充電マルノコSS540Dで、エンドベルコンプリートの焼ける修理が多かったんですが、18Vのバッテリを使われている方にはそんな不具合が出なくなたようです。」
これは、どういった意味なのか?
まずエンドベルコンプリートとはこれです。

この赤丸部分の部品ですがカーボンブラシを固定している部分です。
この部品は電気が流れるカーボンブラシを固定するため絶縁体である樹脂で出来ています。
充電マルノコで無理な作業をした時に、モーターの回転数が落ちます。
モーターの回転数が落ちると直流モーターは電流値が上がる特性があります。
電流値が上がるとそれに応じて発熱量も上がります。
逆に回転数が落ちると冷却ファンの回転も落ちるため冷却能力が落ちます。
そのために樹脂製のエンドベルコンプリートの温度が上がり、最終的に溶けて変形してしまいます。
変形すれば、カーボンがまともに当たらなくなり回転不良を起こしたり、最悪モーターも焼けることがあります。
モーターやコードに電気が流れる時に発生する温度係数は電圧に関係なく、電流値に比例すると言われております。
ですから、同じ負荷を掛けたとき電圧が高いほうが電流値が低いため温度上昇量が小さくなります。
そのため、熱によるトラブルが減ることになります。
(但し、これは同じ作業をした場合の話で、能力目いっぱいの作業をすると18Vのほうが無理な作業ができるためモーターが焼けやすくなります。)
そもそも、本来14.4Vの充電工具で18Vのバッテリを使うことはそれを意識して使うため、使用者は無理な使い方は避けて使う理由もあると思います。
結論として、モーター焼けを防ぐためには、より高い電圧の工具を使うと共に、無理な使い方は避けましょう!
と、言うことですね。
それではまた。
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