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スライドのお話 その5

その実用新案が今回のお話の冒頭である手前固定2本ポール方式です。

この方式のメリットはマルノコを切り終わっても機械が後ろに出ないため、壁際で使えることです。
さすがに、この方式に対してマキタは対抗し切れなかったようです。
でも、この方式には前作と大きな違いがあります。
それは「スライドのお話その1」の冒頭で説明したベアリングの件です。
スライドポールはすべりを良くし、スムーズに動かすためポールの外側をたくさんの鉄球の入った筒がスライドします。
新型の手前固定2本ポール式には上下ともベアリングが使ってありますが、
前作の後ろ2本ポール式は向かって左側しか使ってありません。右側があくまでも旋回止めになっています。

新型は、どうして2本ともスライド軸にベアリングを入れたかは定かではございませんが、
ベアリング軸が1本の場合は次のメリットがあります。
1.ベアリング軸のポールは長く使うとベアリングの鉄球がポールに食い込むため厚みを薄く出来ない。そのためベアリングの入っていないポールを薄くすることにより軽量化が出来る。
2.ベアリングの入っていないポールには、将来ガタが発生する分追い込むネジが付いているため、ガタを修正できる。


現在日立は固定ポールの新スライド方式だけになってしまいました。
ガタが出てくるとどうなるか?は、これからの課題でしょう。
さらに現在は深切りだけになってしまいました。
深切りは15mm近く厚いものが切れるわけですが、そんなに厚いものを切る必要性があるか?
それよりも深切りにするとフランジ径が小さいため、刃の精度が落ちます。
このデメリットを埋めてさらに価値のある深切りなのか?
一度、深切りではない通常のフランジが使えるか?実験したいと思っております。


今後、またさらなるスライドマルノコの進化に期待して、スライドのお話を終わりにしたいと思います。
長く、くだらないお話にお付き合いいただきました閲覧者の方々には感謝致しております。
でも、本当は実用新案を取ったら、お金で解決し、各社良い所取りをしながら、
消費者とって少しでも良い商品を提供していただくことが一番と思います。
明日は、あるなしクイズの解答です。


追伸:h168さま
先日の90度V溝ビットの件、イマイチ理解できませんので、ちょっと絵を描いてみました。

これで宜しいでしょうか?
絵なら何とか留めが付きますが本物の幅木が付くかどうかは・・・。
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