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スライドのあるある・・・解説その2

2のスライドで切断する材料が反っている場合で中央が手前に膨らんでいるものは切り終わると「バーン!」と音がして切れる。この時に背中の定規が良く狂う。
この件に関してはすでに過去記事で取り上げております。
http://d.hatena.ne.jp/toshikane/20130622/1371849668


3のスライドマルノコで切り始めと切り終わり部分は切断途中部分よりも鋸道が広くなる。
ですが、これには理由が3つございます。
一つ目は過去にも触れましたが、チップソーには腰入れと言って、刃の内側を円周状にローラーで引き延ばし
切断時に刃の摩擦抵抗で発生する熱膨張に吊り合うための工夫がなされています。

そのため、何も切っていない時の刃先は微妙に不安定で、軽く当たる時はある程度当たる時よりもブレやすくなると言われます。
実際に行なうのは4分45秒あたりから
ひずみ検査
実際にこの部分にローラーを当てると板そのものがひずみやすくなりますが、
ひずみ直しの職人さんが不安定な板をうまく叩いて刃先が真っ直ぐに切れるように調整してから出荷しています。


二つ目の理由は鋸道にチップソーが入ると鋸道そのものがガイドになるために刃先が安定する現象が起こるようです。
そのために、切り始め部分と切り終わり部分が若干、刃は不安定になるようです。
続く
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注意:ご理解できていると思いますが腰入れ作業と歪(ひずみ)直し作業は別物です。
腰入れ作業はバンドソーでも行いますが、刃の根元部分が熱膨張により、真珠貝の嘴のようのブレる現象を軽減させるために
予め、熱膨張する部分より後ろ側をローラーで押しつぶし伸ばし、熱膨張しても真珠貝の嘴のようになりにくくする加工です。
その加工をすると中央部が伸びて板が不安定な状態になり、歪みやすい状態になります。
そこで歪み直しを行うわけですが、あまり歪直しをしすぎるとせっかく入れた腰入れが弱くなるため、歪み直しはできるだけ
簡素に行うのがプロの技のようです。