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今昔物語(機械釘の変遷その2)

昨日の続きになりますが、T釘は日立特有のものではなく、同時期MAXも製造していました。外国製品もありました。
一番使う野地板を打つにあたり、棟から軒に打つ方が多いので(本当は最後に落ちて危険なので禁止事項になっています。)
T釘の頭が木の繊維に平行なため効かないとの声を受け、
日立工機が業界初の丸釘打機を発売しました。
この丸釘が現在のロール式ではなく、2x4などでも一部使われている斜めに真っ直ぐ繋がった樹脂連結の釘でした。

T釘でも約50本連結ですから打てる量は変わりませんが、現在のロール式の1/8しか打てません。
そのため釘の入れる頻度が多くそれほど普及しませんでした。


これを見てまだ信者の無かったMAXが黙ってみているわけがありません。
一回の装填で打てる量を8倍に増やしたロール釘を開発しました。

このロール釘は現在製造されておりません。長さが45mmの場合CC45V1になります。
釘打機本体はCN-60/CC45V1(違っていたらご指摘願います)と言い、本体重量が確か3kg弱あって
現在の高圧90mm釘打機くらいの重さだったと思います。


こうなったら日立工機も黙っていません。
”目には目を歯には歯を”もちろんロール式の釘を開発しました。
同じものでは勝てません。PATの問題もあるでしょう(実際は分かりませんが)
樹脂連結ロール釘打機を発売します。その名もVH500。
通称バーブドと呼ばれている”汚し屋”で有名な樹脂連結ロール釘打機の第1号機になります。
針金をあえて使わなかった理由は分かりませんが、今では普通ですが、初めて斜めロール連結を開発しました。
釘を斜めにすることによってマガジンが発射口よりも上になるため、マガジンが対象物に当たらず
隅まで打てるので、使いやすいとのことで、日立がMAXに逆転しました。
続く
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