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日立の新型モーター

先日のコメントで新型のディスクグラインダーのモーターについて質問がありましたので、その件の回答になります。
おそらくこの機種のことだと思われます。
http://www.hitachi-koki.co.jp/powertools/pro/grinder/g10b3/g10b3.html

今回のモーターは分割コアモーターと表記されていますが、
意味を直訳するとコア(鉄心)が左右分割になっているモーターと言う意味ですが、
これはあくまでも想像ですが、本来のステータ(外側)コイルはコアを組んでからエナメル線を巻きますが
分割コアは、片側づつエナメル線を巻いたものを二つ合わせたものと思われます。


製法を変えた理由としてエナメル線を巻くにあたり、固定したコアに巻くのは無理があるためと思われます。
それと、今回のポイントとしてボルト穴を廃止しました。
ボルト穴そのものがモーター外径を大きくする要因になっていますので、これは画期的なことと思います。
さらにもう一つ断面図を確認すると分かりますが、冷却用の通気孔が無くなっています。
これでさらにモーター径を小さくできます。


モーター径を小さくすれば、モーターを保持するディスクグラインダーは使いやすくなります。
他にはトリマーや日立には未発売の片手式レシプロソーにも有効と思われます。
ただ勘違いしないでほしいですが、モーター径が小さくなっても重量は変わりませんので
マルノコやドリルにはあまりメリットはなさそうです。


今回の問題点として
・飛び出た部分のコイルが放熱板になっているが、モーター内に通過する冷却用の空気が少ない。
・ステータコアをボルト固定しないため、長年使った時のガタツキがでないか?
すぐには結論が出そうにもありませんので、長い目で見守っていきたいと思います。