昨日、モーター焼けをしたと思われる修理品が届いた。
上の動画は実際に回したものである。
本来電子マルノコは本体の軽量化を図るために一番重量の思いモーターを
1~2サイズ小さいものにしてあるが、
そのままだとモーターが焼損しやすいため、モーターが過負荷状態になると
モーターに流す電流値を下げて、故障しにくくしてある。
そのために無理が利かない。
逆に、それであれば、モーターは焼けないはずであるが、
現実はモーター焼け、いわゆる、レヤショートが起きている。
無理が利かない状態であってもギリギリのところで長時間粘ると
モーターの温度は上昇する。
モーターの温度が上昇するとエナメル線の被膜であるエナメルが溶けたり
酸化したりする。
溶けると、隣のコイルと接触するためにコイルの巻き数が減って
電流流れやすくなるうえ、磁界の発生量が減るためさらに温度が上がり
パワーが落ちる。
溶けなくとも酸化するとエナメルが炭化し導体化することもある。
念のためググってみたがレヤショートのレヤは
肉の焼き具合のレアのことではなくコイルの層 (layer)が
短絡(ショートサーキット)した意味らしい。
要するに電流が正しく回らずズルをしてコイルを近道したこと。
電流が真面目に運動しないから満足に仕事ができません。
電動工具の定格は力率85%です。
回転数が15%落ちても故障しない設計になっていますが
それ以上回転が落ちる状態で長時間使えばモーターは高温になり
回転が遅い分冷却ファンの風量が落ちます。
モーター交換は高額のため修理中止のケースが多いので
そうならないようにお使い願います。