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電子マルノコのレヤショート


W663EDMレアショート

昨日、モーター焼けをしたと思われる修理品が届いた。

上の動画は実際に回したものである。

本来電子マルノコは本体の軽量化を図るために一番重量の思いモーターを

1~2サイズ小さいものにしてあるが、

そのままだとモーターが焼損しやすいため、モーターが過負荷状態になると

モーターに流す電流値を下げて、故障しにくくしてある。

そのために無理が利かない。

逆に、それであれば、モーターは焼けないはずであるが、

現実はモーター焼け、いわゆる、レヤショートが起きている。

無理が利かない状態であってもギリギリのところで長時間粘ると

モーターの温度は上昇する。

モーターの温度が上昇するとエナメル線の被膜であるエナメルが溶けたり

酸化したりする。

溶けると、隣のコイルと接触するためにコイルの巻き数が減って

電流流れやすくなるうえ、磁界の発生量が減るためさらに温度が上がり

パワーが落ちる。

溶けなくとも酸化するとエナメルが炭化し導体化することもある。

念のためググってみたがレヤショートのレヤは

肉の焼き具合のレアのことではなくコイルの層 (layer)が

短絡(ショートサーキット)した意味らしい。

要するに電流が正しく回らずズルをしてコイルを近道したこと。

電流が真面目に運動しないから満足に仕事ができません。

 

電動工具の定格は力率85%です。

回転数が15%落ちても故障しない設計になっていますが

それ以上回転が落ちる状態で長時間使えばモーターは高温になり

回転が遅い分冷却ファンの風量が落ちます。

 

モーター交換は高額のため修理中止のケースが多いので

そうならないようにお使い願います。