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やっぱりブラシレスマルノコ

最近は電子マルノコが主体になってしまい、電子マルノコでも力の無さを言われなくなりました。
少々パワーがあっても、重いマルノコはお蔵入りになっているケースが多いようです。


そんな中、少し前のことですが、遠方の方から日立のブラシレスマルノコの診断依頼がきました。

内容は、少し前に購入してみたが9mm合板を9mmだけ刃を出して切断するとキックバック防止装置が作動して止まってしまうため
地元の日立に修理依頼をしたら、ギヤだけを交換してきて、
直ったのかと思って使ったが、やはりキックバック防止装置が働くとのこと。
日立が分からないものが当店で分かるはずがないですが、
日立の修理員に症状をより明確に伝えるだけなら他の販売店より頑張らしていただくため
当店で9mmベニアを寸止め切りで1mx5カットくらい思いっきり押して切ってみましたが
特に異常は出ませんでした。
72Pの細かさに問題がありそうなので再度持ち主に電話をすると
「刃を変えても変わりません。」
とのこと。

※スライド刃口を隠すフッ素ベースが固定してありますが、このままだと薄い平行定規は奥まで入りません。
本当に52Pと比較したのか微妙であるが寸止め切りの72Pはさすがに厳しい。
寸止め切りが厳しいのは刃を多めに出した場合と比べ、刃の当たる本数が多くなります。
そのため接触抵抗が大きくなりモーターに負担が掛かります。
また摩擦係数も多くなり発熱量も多いので刃がブレやすくなります。
逆にメリットとして粗い刃でもたくさんの刃が当たるため切断面がきれいになるのと
刃の切り出し方向が上向きではなく前向きになるので表面が飛びにくくなります。
そのため72Pで刃をある程度出して切断する場合と40Pで寸止め切りする場合
切断面はあまり変わらないと思います。


そんなことを念頭に入れていただくためこちらの日立担当に理解して修理品を渡しました。


それから10日後、その修理の件でようやく回答が来ました。
「今回の修理品はブラシレスの初期タイプで、安全装置が少し過敏であった。次作はそれを少し鈍感にしたため、それほど止まらなくなったらしい。今回の修理品を新型の安全装置に変更するためには基盤一式を交換する必要があるが部品代で13000円以上するため修理すると常識の範囲の金額を超えてしまいますので・・・。」
「だったら、そのまま返してください。」


翌日返ってきた修理品でもう一度寸止め切りしましたが停止しません。
プロの大工さんのスピードの真似ができないのか、ある程度切って温度が上がらないとトラブルが起きないのか?
とりあえず持ち主に結果報告します。
すると即答で
「刃も粗い刃を使います。寸止め切りもやめます。」
ある程度、分かっていたような感じでした。
今回は中間でお世話になっている方からのお話でしたのでお代は頂いておりません。
その代わりブラシレスマルノコは電子マルノコよりも無理が利かないことがよく分かったのが収穫です。