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今昔物語(マルノコ刃)その2

一昨日の続き
それまで、マルノコは「粗切り」「粗引き」感覚でしか使われていませんでしたが、
日本中の大工さんから
「ミゾキリのようなアルミベースのマルノコが欲しい。」
の声を受け、リョービ東和(現リョービ)から世界初の造作マルノコが発売されました。
刃物径は160mmベースは小穴カッターのベースを一回り大きくして、定規は小穴カッターの薄い定規(ステン羽根の原点です)
ベースは傾かないためスライド刃口がなく、使いやすい”おちょぼ刃口”でした。
価格の高いのは仕方がありませんが、付いている刃物は「超薄刃」昨日の写真中央の細かい刃です。
ベニヤや硬い木を切ると一発で切れなくなります。
当時は購入するのに勇気がいるようで、欲しいけど踏ん切りのつかない方が多かったような気がします。
その数ヵ月後に日立初の造作マルノコC7Bが登場します。
アルミベースに白木を切っても鉛筆で書いたような痕が付かないようにハードクロームメッキを掛けて、
ベース傾斜機能をつけるためにスライド刃口を付けて(この問題が未だに解決されていません)
業界初の190mmx60P造作用のチップソー付になっていました。
また今ではゴミと言われている鉄板製の造作ガイド付&平行定規付でした。
それまでの市販のチップソーはほとんど片側研磨32P〜40Pでした。
そこに両側研磨の60P付で登場しましたので、ほとんどの大工さんが購入されました。
その後、半年遅れくらいだったと思いますがマキタからも同様のマルノコが
「造作精密マルノコ」と言う名前で発売されましたが、当時のマキタのマルノコは
モーターが弱く、ギヤも甘く、後発でありながら、日立を追い抜くほどではございませんでした。
しかし、それでも刃物なしのマルノコは発売されません。
続く
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