以前の大工さんは平均寿命が短かったような気がする。
葬式に呼ばれると大抵享年60歳代。
たまに50歳代。今の自分なら他人ごとではない。
逆に70代が少なく70代を無事通り過ぎると80歳以上長生きされるケースが多いような気がするし、
同時期の大工さんも同様のことを言われていました。
今でこそ、酒気帯び運転が厳しくなったが、
当時は酒気帯び運転で捕まると「運が悪い」で済まされた時代。
冬は「懐を温めないと」と言う理由を付けて朝から一杯。
夏は「こんなに暑いとやってられるか!」と缶ビール。
3時になると晩酌がまずくなるから水分を一滴も取らない。
そのくせ、帰宅途中で缶ビール。
こんな非常識の方が結構おられました。
事故を起こさないにしても、寿命が縮まるのは当然である。
そんなこともあってか、大工さんの高齢化に従って、年金受給者大工さんも増えた。
寿命が短いから(これは酒飲みの言い訳に近いような)と言って
早めに受給される方が多い。
決して否定するわけではありません。
人それぞれの生き方、考え方は尊重します。
最近のニュースで「80歳まで生きると夫婦で数千万円必要」
と巷の考え方も見直されつつある。
以前は、「年金を掛けても、まともに戻らないから入らない。」
なんて声もよく聞いた。
でも年金は本来の意味からズレている。
年金は貯金ではない。
掛けただけ金利を付けて戻すつもりなら年金なんて入らなくても良い。
年金は本来、長生きしたときにその時の労働者に迷惑を掛けないように
少しでも自力で生活できる基金である。
だから年金に頼らなくても良い人の年金は大きな必要性がない。
本当に必要な人は収入がなくなり子供に頼れない人のためである。
だから長生きする人ほど必要である。
70歳まで元気で働けるなら年金は70歳から受け取った方が賢明である。
早期受給希望される方に「長生きし過ぎたらどうしますか?」と聞くと
「俺は長生きしないから。」とか
「どうせ老いたら覚えが無いから。」とか
子孫に無責任な答えしかいただけない。
そのあたりを頭の隅にでも入れて頂ければ幸いでございます。