今回、久しぶりに丸釘N150の25kg入りの注文があった。
以前は、普通に売れていましたので在庫を持っていましたが
本来N150は背の高い屋根垂木用であるが、
今は、背の高い垂木も出番が少ないし、
あったとしても垂木ビスに変わってしまっているか
釘打機で縫い打ちするので、ほとんど出番がない。
そんな時代の手配をしたら、見る方が見ると”?”が付きそうな
PPバンドが掛かっている。
25kg入りの丸釘は普通縦の掛かっているPPバンドは上から見ると
十字にかかっているはずなのに、今回は平行に2本かかっている。
十字にかかっていれば、PPバンドを切らずに天板の十字に分けた
1/4面のみ開けて使用後は蓋をしてPPバンドで片手で運べる。
今回のような掛け方をすると、開封に迷うであろう。
自分なら平行にかかっているPPバンドを1本横抜きし
90度向きを変えて十字に横入れしますね。
ところで先日大阪の釘問屋の営業が来まして丸釘の話をしました。
その昔丸釘は段ボール箱ではなく、木の樽に入っていました。
1個の重さは80kg。
おそらく昔の単位なので20貫目(1貫は3.75kg)と言うことではないか?
人件費も安い時代なので当時は1日に売ると日当が出たと言われたらしい。
念のため、そのベテランの営業マンに
「その樽、売ったことがありますか。」
「聞いただけで見たこともありません。」
年齢を伺うと70歳と言うことであるが、見た目はもっと若く見える。
「それじゃあ、樽と25kgの間に段ボール入りの40kgがあったことはご存知ですか?」
「それは知らない。」
「以前の名古屋の釘の担当は樽も40kg段ボールも担いだらしいですよ。」
この業界の生え抜きか転職組かは伺っていませんが
名古屋の担当の方は生きていれば80歳近いと思います。
長いお付き合いでしたが酒と山が大好きな方で、担当を外れてから数年後
新聞を開くと山の滑落事故で永眠なされていました。
今頃は天国でおいしいお酒を飲んでいるでしょう。