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トシカネのひとり言その1

今から35年くらい前にマキタから充電ドリルが発売された。

当時は1.2Vのカドニカ電池セルを6本直列した7.2Vだった。

そのセルが2個追加されて9.6Vになったが性能や使いやすさが日立の方が上だったので

マキタしか売らない販売店以外は日立の一人勝ちだった。

そのころ日立が世界初のインパクトドライバーを発売したが

最初は無段変速機能がないのでうまく使えなかったが

すぐに無段変速付が発売されて世の中にインパクトドライバーが普及した。

その後さらにセルを2個増やした12Vが発売されたが

逆転を狙うマキタは、当時電動工具には使えないと言われたリチウム電池を発売するために

その前準備にカドニカの12Vスライド電池タイプを発売した。

これには意味があって、以前も記事に書いたことがありますが

高容量の電池には差し込み式の2電極には無理があり

スライド式にすることにより複数(4極以上)電極にせざるを得ないのと

その充電器に次回発売するリチウム電池対応の充電器を付属した。

そのため、数年後に発売するリチウム電池に違和感なく消費者が取り入れ

リチウム電池の単独シェアの獲得に成功したため、現在の有利さを保持していました。

リチウム電池のセルは3.6V。

だから14.4Vのリチウム電池にはセルが4個入っている。

(現在は2個並列にしたものが8個)

それがもう一つ増やしたものが現在の18Vである。

ここまでセルの数を増やすことによりパワーと作業量をUPしている。

しかし、HiKOKIはマルチボルトを発売した。

マルチボルトは2個並列につないだセルが5組入っているが、

差し込み電極に細工がしてあり

18V工具に差すと直列した5個のセルを並列につなぐので18Vになり

36V工具に差すと直列した5個のセルを直列につなぐので36Vになる。

36Vだからってパワーがあるわけではない。

今までの電圧UPはセルを増やしたからUPしたが

今回は電池のつなぎ方を変えただけだから特に大きな違いはない。

しいて言えば電圧が高くなった時のメリットは発熱量が小さいこと。

ただし、これは工具側の話。

バッテリのセルが放出する電圧は18Vでも36Vでも1個当たり3.6Vには変わりない。

続く