修理は経験がモノを言いますが、それは症状が出た経験が大きいですが
初めての症状だと原因がなかなか掴めないこともあります。
ということで今回はマキタのバッテリの奇妙な不具合の依頼。
症状は
最近、インパクトにバッテリを差すと回りかけて止まってしまう。
そこでバッテリを変えると回るのでバッテリが不良のような気がするが
それほど古いとは思わないが・・・。
と言う内容なので
「怪しいバッテリを持っていますか?」
と言うことで、たぶんこの3つが怪しい。
確認すると当店の修理用の新しいインパクトドライバーだと
負荷がかかるとLED表示が付いたままスイッチが入らなくなる。
しかし、古いインパクトだと症状は出ない。
新しいインパクトと古いインパクトの違いは電極の数の違いである。
古いインパクトは+と-だけであるが
新しいインパクトはそれに加えて温度センサーの電極が付いている。
この場合、バッテリ不良と考えるだけならメーカーに出すだけであるが
直してくれるだけでなく状況を判断するのみである。
ただ同じ症状のバッテリが3個と言うことが問題である。
依頼者の話では、もう一個あるとのこと。
実はカドニカ電池時代に同様のことがあった。
鶏が先か卵が先か何とも言えない話であるが、
ある不良のバッテリを充電器で充電すると充電器が壊れて充電異常を起こし
その充電器で別のバッテリを充電するとそのバッテリも不具合を起こし
最終的に手持ちの充電器とバッテリが全滅するという事件があった。
今はリチウム電池の時代。
かなり敏感に充電しているので、そんな現象は聞いたことはないが
マキタならデータがあるかもしれないので
悪いバッテリをすべてメーカーに点検依頼する。
もちろん営業マンが理解できていなくてもいいように
症状を読めば分かるように表記して出したので
営業マンは理解せず本社に送られた。
続く