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木ねじのお話 その2

最初に、マキタから発売された充電ドリルは6010DWという7.2Vの変速もスローもクラッチも付いていないただのドリルでした。
実はこれで当時の木ねじを締めていました。
今では普通にインパクトを使っていますので分かりにくいかもしれませんが、あまりパワーがない充電ドリルなら、
クラッチがなくても材料から+が滑らないようにしっかり押さえていれば、+が滑りそうになる前にモーターが止まってしまいます。
だから、クラッチがどうしてないの?なんて言われる方はいませんでした。(自分はいつも思っていましたが)
その代わり長押締め、軒先のビス締めなどはしっかり押さえると締められる材料が下がって”バリ”と呼ばれるツッパリ棒をかって
材料が逃げないようにしながら木ねじを締めていました。(要するに手で釘を打つのと同じです。)
何せ当時の大工さんは、みんなパワフルでした。仕事を毎日こなしている方は全員ボディビルダーのような筋肉隆々の体系でしたから、
私なんか夏になると恥ずかしくて職人さんのそばに寄れませんでした。
こんなパワフルな大工さんだから7.2Vの弱いドリルならクラッチドリルと同じでしたが、やっぱり作業性が悪いので、
後に2段変速付き6012DWが発売。それにリョービが松下のOEMでD-1000と言う7.2Vのクラッチ付きが発売されこれは当時売れました。
いつも10台づつ仕入れても直ぐなくなりました。マキタも対抗して9.6Vのクラッチ付き6012HDWを発売。
日立は9.6Vクラッチ付きドリルを変速付きにしてD10Dを発売。だんだん職人さんがビスを締めやすくなりました。
当時一番締めたかったところが長押です。
この頃ようやくビスメーカーが開発に乗り出します。
若井産業がニスコ(現在JPF)に依頼して今の万能ビス(内装ビス)と同じのものなんですが、
商品名が「長押ビス」言う名前で42mmと50mmの100本いりの商品を発売しました。
硬鉄製でラッパ頭、胴細でネジがハイロー(ねじ山が高いのと低いのが並んでいると言う意味)に先端カット。
当時は1箱500円くらいしましたが、よく売れました。(現在の5倍くらいの値段です)
でも現在一番使われているこれより長いネジが発売されるまで年月がかかりました。
何か硬鉄製の半ねじがないかと探したら、ありました。軽天ビスの半ネジで65mm75mmのサイズがあったんです。
早速取り寄せました。
実際締めてみましたが、一つ問題が・・・・
続く
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