PVアクセスランキング にほんブログ村

先週の解答(高圧と常圧の違い)

先週はとにかく6月というのにも関わらず、とにかく暑かった一週間でした。
こちらは、トヨタのお膝元で、道路状況が木金と土日が入れ替わり、少し異様な光景が続いております。
建築業界もこれからは木金だけは少し現場へ向かう時の渋滞が緩和されるんではないでしょうか?
その代わり木金の騒音に関して土曜日並みの注意を払わなければいけないのでしょうか?
いずれにしても、日本の住宅を支える職人の皆さんには大変厳しい夏が始まったばかりです。
くれぐれも、健康管理を十二分に考えた上で、気をつけてお仕事頑張ってください。


それでは、先週の解答をいたします。
回答を頂いた方、全員正解です。以前、釘打機の設計の方からこんな話を聞いたのですが、
「釘打機で釘を打つときに使うエアはホースからのエアで打つのではなく、釘打機本体の中にあるエアで打ちます。ホースのエアで打とうとすると時間が少しかかるため、一瞬で打つことができません。そのためにハンドル内に気室を設けてあります。逆に釘を一本打ち終わると気室の圧力を戻すために『シューッ』と音を立ててエアが入り気室圧を戻します。ですから、この『シューッ』という音が短くなれば、早く打てるということです。」
ちなみにこの気室のことを業界では”パワーパック”と呼んでいます。ピストン上部の外側部分にも同じ意味を成している部分があります。
ということから早く打つには、いかにしてパワーパックに早くエアを供給するかがカギになります。
同じ高圧コンプレッサーで常圧と高圧のビス打ち機を使う場合違うところはホースだけです。
一般的に高圧ホースの方が高い圧力に耐えるため、肉厚の厚いホースを使っています。同じ外径(今回は10mmとしておきます)で使用した場合、早く打とうとして圧力を高めにしたとして
高圧側内径6mmx長さ20mのホースで25気圧=ホース内空気量0.3cmx0.3cm(半径2乗)x3.14(π)x2000cm(長さ)x25気圧÷1000=14.13リットル
常圧側内径7mmx長さ20mのホースで8気圧=ホース内空気量0.35cmx0.35cm(半径2乗)x3.14(π)x2000cm(長さ)x8気圧÷1000=6.1544リットル
とホース内の空気量だけでもこれだけ違います。これでは高圧の方が早く打てると思いますが、実際はもっと大きく違います。
高圧の場合メーカーデータですが、14気圧まで下がると打てないようですが、それまではパワーパックに8気圧確保できるため、ホースの圧力が下がっても打ち込みスピードが変わりません。
常圧はホース内の圧力が下がると、その分打ち込み速度が遅くなります。(特にエアモーターの回転数が落ちます。)
少し細かい話になりましたがお分かりいただけたでしょうか?
それではまた。
141073