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先週の解答(謎の低音カンナ)

先週の解答となりました。
先週の問題は今から40年くらい前に発売された低音カンナFL40の謎についてでした。
すでに解答が出ておりますが、詳しく説明いたします。
まず問題から
問1.この電気カンナFL40の低音の仕組みは?
これはすでに既出されていますが、スパイラル鉋軸と呼ばれる構造の鉋軸が使われていました。
この絵は結構面倒でした
図のように鉋軸が捻れています。
通常の鉋は1回転すると刃が2回叩くために12000回転の電気カンナの場合1分間に24000回、木を叩きます。
すると1秒当たり400回の空気振動が発生するため、400Hz特有のサイレン音が発生します。
(実際には負荷が掛かるため、もう少し低音になります。)
これを捻れた刃にすると、いつ叩いたか分からないので400Hzの音がほとんど出ません。
問2.日立工機の講じた対策は?
日立工機としては、この低音カンナを発売するためにスパイラルのカンナ刃の研磨機を同時発売しました。
(写真がなくて申し訳ございません。)
しかし、この研磨機は両頭グラインダに刃物台のついたタイプの刃物代を捻らせた形にして、
低価格で併売させたものなんですが、仕上砥石がありません。
そのため、仕上げは手仕上げになっていました。
問3.普通の電気カンナに変更した理由は?
ここまで来れば、お分かりいただけると思いますが、
研磨の問題と刃調整も面倒で、さらに他の電気カンナと刃物が共通ではないなど、
不都合な点が多いために普通の刃物軸に変更される方が多く、自然と消滅していきました。


明日は今年の最終週ですので、1年前のアレを行います。
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