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自動昇降が下がるけど上がらない その1

先日
「プレナが下がるけど上がらない。」
と、言う電話がありました。
木工機械でスイッチが故障することは無くは無いですが、木工機械には色々な安全装置が付いています。
確率的にその安全装置の誤動作がほとんどです。
と言うことは何かの不具合が起きたらその根源になる理由を考えると、答えが見えてきます。
プレナの場合、大抵の機種は一番下まで下がったのを無理やりモーターで下降し続けるとモーターが動かないまま
「ウーーーーーーーーーー」
と、うなり続けますので、モーターが焼けてしまいます。
そのため、下限リミットと呼ばれる安全装置があり、一番下まで行くとリミットスイッチが入り(厳密には切れ)
上には行くが下には行かない状態になります。
今回の依頼の時はその逆でした。
材料を入れた状態で定盤を上げすぎると材料を挟んでしまい、モーターが止まって故障の原因になりますので
それを防ぐリミットが材料の上にあります。
今回はそのリミットが上に引っかかっていただけだと思いましたので、
「昇降時材料の上に当たる鉄板が上に引っかかっていると思いますので、それを上から下に引き下げてください。」
「分かりました、やってみます。」
数分後
「直りました。ありがとうございます。」
無料でしかもすぐに木工機械が無事直りました。
(でも、この機械は当店で販売したものではございません。)


直角二面カンナの場合、材料を当てると、送り機が勝手に適正な位置まで降りてきて、丁度良いところで止まります。
これは送り機手前下の縦定規の中ににリミットがあり、材料を当てることにより送り機が勝手に下がります。
(送り機の方が低い時は材料が入りませんので、先に上げないと使えないようになっています。)
送り機が下がってきて、材料に当たると丁度いい位置でリミットが働き、昇降が止まります。


ここで応用問題です。
1.何もしないのに送り機が勝手に下がって一番下になっている。
2.何もしないのに送り機が勝手に上がる。
この二つはたまに起こります。
電話が掛かってくると、その言い方には2パターンあります。
一つ目は、症状を言って何とか自分で処理する方法がないか知恵を借りてくる方。
この場合、90%くらいの確率で直ります。
二つ目は、症状を言わず「壊れた」と言われるだけ。症状をほじくって聞くと答えて頂けるが、自分で治そうとしない機械を恐がる方。
素直に「修理に来て欲しい」と言われれば伺うが、なぜか言わず、こちらが「伺います」と、言うのを待っている。
続く
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