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地域の道具屋さんしっかりして!その2

大工さんが電動工具を使い始めたのは昭和34年ごろから。
丁度、牧田電機製作所(現マキタ)が電気カンナは始めた頃です。
以前の記事でも書いていますが、当時には電動工具を販売する業種もなければ問屋もない。
マキタはカンナ繋がりで手鉋の問屋を窓口にして、現在に至っている。
当然販売店のメインは手鉋を販売しているところであるはずなんだが、近年情勢が変わりつつある。
手道具を販売するお店は平均店舗面積が小さく従業員も少ない。
これでは、量販には至らない。
そのために何処でも端末があれば注文できるネットショップやホームセンターなどの量販店に個人店が押されている。


話を昨日の続きに戻しますが、
電動工具を販売するところがどうして修理しないで新品ばかり販売しようとするか?
買う側からすれば、利益の多いものを売ろうとするのは当然のように思われがちであるが
新品の電動工具と言っても、3万円以下の商品で1時間近く粘られると手間代と経費が出ない。
利益は5000円くらいの修理代と変わらない。
さらに5000円の修理は1時間も掛からないし、お客様とのお付き合いする条件が良くなる。
それでも、新品を売りたがる理由として
1.新品の機械はたくさん売るほど原価が安くなるから(但し無理に売ろうとするほど値引きされる)
2.修理は面倒である。手法も覚えないといけない。
3.自店修理はクレームのある時、自己責任である。
これらが一般の理由であるが、それ以外に
電動工具の営業マンのノルマがあるためにメーカーの営業マンが販売店に修理させようとしない。
修理をすれば、買い替えのチャンスを逃すだけでなく、販売店の営業時間も奪う。
そのためにたくさん売る販売店にはヨイショを入れる。
あまり売らない販売店には顔を出さない。
売店は職人さんと違い、同業者との接点がないので仕入先から見放されると孤独である。
もちろん、これはすべての販売店に当てはまるわけではないが、そんなところが見受けられる。


しかし、”仕事は仕える事”=人のためになること
無理やり新品を販売して喜んで頂ければよいが、そうではない時は上記に当てはまらない。
継続してお付き合いいただくためには、お客様のためになることをしなければならない。
逆にお客様にも良い仕事を評価して欲しい。
お客様を蔑ろにするような売り方には喝を入れて、訊いていただけなければ、購入方法を再検討して欲しいです。
これが資本主義の淘汰でもありますから。


以上、大工道具屋のオヤジの戯言でした。
長々と読んで下さり感謝致しております。