昨年納めた中古の直角二面鉋のお客様が来店時に
「(厚みが)5分くらいの材料が送らないので見に来て!」
と頼まれていたがなかなか行けず放置プレイ状態だったが
昨日郵便局で出荷中のところに電話で
「直角二面の5分くらいの材料を入れたら途中で止まって動かない。」
てっきり電気系の問題かと思ってサーマルやマグネットスイッチを確認していただくが
どうも話の反りが合わない。なので
「本日時間を作って伺います。」
午後から伺い、本体を順に確認する。
特に問題個所はなさそうであった。
以前に頼まれた5分が削れない件、
これも確認するが(理論的に問題があるが)1分でも削れる。
ただ、確認作業をする際、送りローラーの5番目が縦定規の上に乗ることろまで
退避していたので送り機を少し手前に出しての確認である。
依頼者が見えましたので異常がないことと
送りローラーが縦定規に乗ったまま使っていないか伺うと
「ローラー位置はいつも見ているから、そんなはずがない。」
「一応、送り機は切削中に材料が縦軸に寄せるため5mmほど傾けてあります。そのため手前で問題なくても後ろ側が定規に乗ることがあります。」
縦定規の厚みは2cmほどありますので縦定規に乗り上げると5分は削れないことになり
当然、送り不良になります。
さらに縦定規には切り込みを掛けるため手前側より奥側の方がローラーに近くなります。
これらの説明をすると身に覚えがあるようで納得を頂きました。
実は、本来ローラーが縦軸に乗り上げないようにリミットが付いていますが
その場合5分の材料が削れず、前所有者がリミットをカットしてありました。
「無償で欠損したリミットを修復しましょうか?」
と伺うと親方が
「今問題ないなら5分が楽に削れる今のままでいいから、何もしなくていいよ。」
とありがたいお言葉。
そのあと依頼者がマルノコは?定規は?
難題に専念しすぎて、
受注いただいた京セラのマルノコとステン羽根定規をすっかり忘れていました。