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レーザーラインのお話 その2

10年以上前、レーザーを普及し始めたころ松下のポケットサイズの縦レーザー(定価82000円)が売れないので
在庫あるだけ買ってくれとの情報があり処分価格で30台近く購入しました。
当時破格の28000円で販売したため、1ヶ月たたずに完売しました。
安くてもレーザーの精度が悪くては話になりませんので、すべてチェックしました。
幸い縦ラインは修正が簡単なので、すべて悪いものは調整しましたが、3割ぐらいのレーザーは表示してある誤差の範囲を超えております。
でも、誤差を超えているレーザーが3割も販売されている事実をユーザーも販売店も分かっていません。
お客様はいいものが買えたと思って、現場で墨付けして、いいと思って施工したら
「どうもおかしい?」
こんなことになると、大きな手間の損害になってしまいます。
これはあってはいけないことなんですが、現実なんです。
実際他の販売店では、お客様からクレームを受けると単に責任転嫁するだけで、販売店としての責任を取らない。
当店ではこんなことが起きないように、商品が入荷時に電池を入れてすべてのラインの精度をチェックして、
合格したものには合格印をつけて在庫またはお客様にお渡しし、合格しないものは、即刻返品修理をしております。
面倒ですが、先ほどの松下以外のメーカーでも平均で3割近い不合格品がありますので、精度チェックしないわけにはいきません。
日頃お付き合いのないお客様から
「どこのメーカーのレーザーがいいですか?」
と聞かれます。これは、不合格のレーザーを買ったか、知り合いの方が不合格のレーザーを買ったからそういった質問をされるのだと思います。
ちなみに私が見た中で精度が平均しっかりしているメーカーは、TJMデザイン(旧タジマ)が一番です。
合格率は90%を超えています。
逆に一番悪いのが、藤本撚糸(たくみ)です。たくみは水糸のメーカーとしては日本一のメーカーですが、
レーザーを売り出したころ十字名人と言って縦横ラインタイプとしては当時最安値の商品でした。
しかし、3台ほど仕入れてチェックすると全部ダメ。そのまま返品して再び帰ってきた商品をチェックするとまたダメ
いつも「この機械は縦が高さ2mで1mm右へ傾いています」というように、それぞれの症状を書いて返品しています。
再度返品したら、メーカーの修理部の方から逆切れの電話が
「システムキッチン屋さんは1mで1mm狂っていても問題ないって言われます。」
「確かにキッチン屋さんはその精度で問題ないかもしれませんが、仕様書に誤差が5mで1.5mm以内って書いてありますから、立派な不良品です。」
「こんなことで返品されたら困ります。」
「だったらもう貴社のレーザーは買いません。」
「勝手にしてください。」
「そんな言い方をされるならこのことを各代理店に報告させていただきます。」
こんなことがありましたので、たくみはレーザーが全く売れなくなってしまいました。
皆さんもレーザーを購入されたら、不合格品を購入する可能性が十分あることを認識してください。
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