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レーザーラインのお話 その1

今は大工さんが、普通に所有するようになったラインの出るレーザー。
この業界に現れたのが今から20年数前です。
当時は、縦ラインだけで1台50万円ほどしました。今ではとても考えられません。
何年か前名古屋の問屋さんに行った時、そのレーザーがありました。高さが50cmぐらいあって今では考えられない大きさで、担当が
「これ1万円で買っていただけませんか?」
と言われましたが、縦ラインだけでその大きさのレーザーは5000円でも売れません。当然回答は、
「ごめんなさい。とても買えません。」
「それではレーザーの下取りセールの下取り品に当てます。」
「それがいいですよ。」
時代の流れで、商品が変われば売れるものも変わっていきます。
現在はフルラインタイプが主流になって来ましたが、私はこれについて
「ちょっと待った!」
と言っております。
まずリモコンで回転する機能のない機種ならともかく、回転リモコンが付いているのに水平全周というのはどうか?
もう一つ縦ラインが4本が主流なんですが、これが一番不可解なんです。
基本の縦ラインに、90度を決める矩ライン、裏通りを出す三本目のラインまでは現場で必要なんですが、
4本目のラインの使い道がどの職人さんに聞いても分かりませんと言われます。
「フルラインの方が売りやすい・商品価値がある」
と言った理由なんでしょうが、修理する立場からするとこれが大変なんです。
ラインの精度を出す時、1本目は傾きを直すだけ、2本目は傾きを直して且つ1本目に対し90度にする。
3本目は傾きを直して且つ1本目の延長上に乗せて且つ2本目に対し90度にする。
4本目は傾きを直して且つ2本目の延長上に乗せて且つ1本目に対しても3本目に対しても90度にするんです。
要するに、ラインが増えれば増えるほど、調整が累進的に難しくなります。当然手間と技術が必要なため、
新品価格及び修理価格に反映されます。特に一つ一つが手作業の修理価格が特に高くなります。
必要とされないものに、お金を掛けることは無駄ではないでしょうか?
皆さんはどう思われるでしょうか?
それではまた。
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