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先週の解答(チップソーの再研磨)その1

先週の問題は
どうして、チップが小さくなると研磨しても切れなくなるのでしょうか?
でした。
今回はたくさんの勇気ある回答をたくさん頂きまして、誠にありがとうございました。
今回の問題には色々な要素が含まれています。
確かにアサリの問題はあります。しかし、正確には台金と刃先の間のアサリではなく、チップの側面によるアサリに問題があります。
詳細は後回しにして、今回の正解を一言で言うなら、先日出したヒントがほとんど解答です。
正解は「新品の時が一番切れる形状にしてあるから」
と言った回答をいただけたら、正解にしましたが、
・アサリが小さくなるから
・上目のすくい角(外角逃げ角)が小さくなるから
と言うのも、正しい答えです。
今回、私が言いたかったことはまず一つ目にサイド研磨に関してのことです。
チップソーの刃先に付いている超硬チップですがアゴの研ぎ角と上目の研ぎ角に目が行きがちですが、
実際にチップソーの製造工程の中には、もうニ面研磨しています。
それはサイド研磨(側面研磨)のことです。まずは図をご覧下さい。

実際より分かりやすいように極端に書いてありますが、図のサイド研磨面が半径方向にも回転方向にも角度(1〜3度)逃がしてあります。
そのため、切断時に被切断材とチップの接触面積を最小限に留めています。
これが俗に言う「軽く切れる」と言う状況です。
手鋸の場合は1本1本刃先を曲げているために、こんな加工をしなくても被切断材と鋸刃の接触面積は小さいため軽く切れますが、
チップソーが刃を曲げるとチップが欠けてしまうため、サイド研磨でこのような加工を施してあります。
続きは明日。
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