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訓練校の講師が来店

昨日は久しぶりに職業訓練校の講師も勤められている大工さんが来店されました。
この大工さんは技能五輪で金メダルを取ったこともある立派な腕の持ち主でもあります。
しかし、現状は手間請け工事を行なっており、そんなの日銭になるような請け取り単価ではありません。
今月まで坪単価を聞くとそこそこの金額なんですが、3寸角筋交いをやたらとたすきに入れて、ほとんど真壁。
入隅カッターがないと大変な現場なんですが、入隅カッターを買う前に松下の充電マルノコが欲しくて、
そのマルノコを購入される時に、刃の上のカバーの右面がフラットなのに目を付け、
特別仕様として、安全カバーを外し、ベース右ツラを刃の上のカバー面と同じになるように切って詰めて溶接し、
刃を伏せて切ると床から15mmで切れるようにしてあります。

ちょっと絵が分かりにくいかもしれませんが、灰色の部分が切り詰めたベースです。
実際は刃の厚み分高かったので刃の内側に1mmの間座を入れて合わせました。
何せこの現場はほとんどが柱だけでなく、たすきがけの3寸筋交いまで化粧です。
もちろんフロアは15mmの無垢材ですから、手間が掛かります。
少々高めの単価でも、一現場終われば大した金額にはならないでしょう。
これでは、道具も買えませんね。
サラリーマンの平均年収の話をしたら、
「とても、そんなに稼げない。」
これでは、これから職人になる子も出てこないでしょう。
現在日本に45万人ほどいると言われる大工さんも2020年には30万人まで減少すると言われております。
もっと大工さんの職場改善をしないといけません。
実際に単価が安くても元請に「もうナントカして欲しい。」と、お願いもしないといけないでしょう。
よく「この単価でもやるヤツがいる。」なんて言われますが、実際に行なっている人は儲かっていると思っているでしょうか?
家族を養い、未来の職人さんのためにも、自分を悪者にして、
「申しわけございません。もう少し予算を出してください。」
「ごめんなさい。この単価では生活が出来ないので、他に移ります。」
なんて、言葉も必要かもしれません。
それではまた。
1421013