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切れるレシプロ湾曲刃の秘密その2

どうして日立の湾曲刃が切れるのか?
確かに湾曲にすると引くにつれて、刃が食いつきやすい角度になります。
でも、それくらいで大きな違いが出るか?
手鋸の場合、手曲鋸は柄の部分を引くと無理に押さえつけなくても引く力が、刃を押える力になるため、
若干、手首が楽をすると言われます。

でも、手曲だから、早く切れるということはありません。
材質のバイメタルは現在では普通に出回っています。
それ以外に違う部分が、ないか?探してみると・・・。
一つ違うところがありました!
山数です。
山数というのは1インチ(25.4mm)あたりの刃の数を言います。
一般に使われているレシプロ刃はだいたい18山で軽天材のような薄いものを切る場合は24山。
今回の湾曲刃は14山なんです。
この湾曲刃の御指名のお客さまは、ほとんど切断砥石が使えないところで既設の給水管を切断しています。
給水管は厚みが結構あります。
鋸で鉄を切る場合、刃が2山当たっている状態が一番切れます。
1山当たる場合、被切断材が刃の間に入ってしまうため、刃が折れてしまいます。
3山以上当たると刃の食い込み量が減ります。
そのため、14山は給水管の切断に一番合っているようです。
ですから、湾曲している刃の形状は、ただの”はぐらかし”で、消費者も販売者も刃の粗いことに気が付かなかったようです。
手鋸でもマルノコでも、粗い刃のほうが確実に早く切れます。
但し切断面も粗いので、使える場面には制限がありますが・・・。
それではまた。
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