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続・カーボンが悪い?

前回の”カーボンが悪い”と言う表現ですが、”断線=回路のどこかで導通していない”と言う表現と同じく、
語る側と聞く側での取り違いが起こる表現になります。
だから、「カーボンの当たり方に異常がある」と、言うべきでしょう。
カーボンが悪い=カーボンブラシ及びその周辺のトラブル
と、言うことになります。
正常なカーボン部分はこうなります。

よくカーボンが悪いと言われると長さに注目されがちですが、カーボンブラシの寿命は約150時間。
長さが残り6mmまでが基本です。6mmと言いますのは銅線が5mmほど埋めてありますので、
それ以上使うと、銅線とコンミテーターが擦れてコンミテーターが痛んでしまいます。
カーボンを交換する際、必ずチェックして欲しいことがあります。
・抜く時にきつくないか?入れるときにスムーズに入るか?
もしきついようならブラシホルダの汚れや変形が考えられます。
緊急な場合はカーボンの側面をブロックなどで削って薄くしたり、幅を狭くしてスムーズに入るようにする方法もありますが、
再度カーボンブラシを交換するときにまた行わなければいけませんので、
基本的にはブラシホルダの内側を平やすりで修正します。


それからブレーキ不良を起す要因となっていますが、カーボンブラシを点検する時に
裏表を逆に入れるとコンミテーターの接触面の当たりが悪くなるためにブレーキの効きが遅くなることがあります。
そのため、できるだけ抜いた向きをそのまま入れてください。


それとカーボンの当たりが悪いからといって、コンミテーター接触面を削る方が見えます。
これは絶対に行わないで下さい。
削ることにより、接触面積が減って、パワーは落ちるし、ブレーキの効きも悪くなります。


その他、カーボン異常の一例はこんな感じです。


モーターが長時間高熱になっていると、炭(カーボン)の部分は燃えます。
そのためこのように変形します。

ブラシホルダに問題があると、こんな感じでモーターとカーボンが接触しません。

それとよく起こる現象としてブラシホルダが高熱になり、ブラシホルダと接触しているスプリングが鈍(なま)って、
焼きが戻るため、スプリングとして成さなくなることがあります。

この場合はバネを引っ張っても針金のように一旦伸びますが、入れると縮んで用を成しません。


ご参考にして下さい。
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