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材料が逃げる直角二面鉋

この日は直角二面鉋の修理でした。

木端(コバ)側の先端から30cmくらいのところで段差が付いています。

削っている途中で材料が逃げているような状態です。
普通なら縦軸の後方の定規が刃と合っていないことが一般なのでチェックします。
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微妙に定規が出ているようなのでナイフマーク分刃が出るベスト位置に合わせます。
これで削ってみます。
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あれ?直りません。ローラーの高さが悪そうなので、ローラーを入れ替えても変わりません。
正直こんなことは初めてです。
もう一度ローラーをチェックしてみます。
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何かローラーに違和感が。
もう一度ローラーを手で上下させてみます。
すると一番目のローラーはガタがない。
2番目と3番目は一つの軸からきているが、少し遊びがあり、
4番目と5番目も1つの軸からきているが、異様に遊びが大きい?
フレームの裏側は見えないので手探りでチェック。
するとナットで止まっているがナットが回る?
よく見るとこのナットの緩みが原因のようです。

ナットが緩んでいるため、ローラーが材料を噛むと正常なら垂直に上がるが、ナットが緩んでいるため、
ローラーが斜めに上がり、進行方向に材料を進めると縦定規から逃がしてしまう働きをしているようでした。
2・3番目の軸と4・5番目の軸のナットを両方ともしっかり締めてガタのないことを確認し試運転。
ブイ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
バッチリ削れました。
直角二面の縦軸は通常進行方向に対して1mで5mm前後斜めに進むように振っています。
そのため材料が縦軸側によりますが、ローラーが上の図のように斜めに当たると材料は浮いているほうに逃げます。
また、ローラーが水平でも材料上面が斜めだと逆に上面が高いほうに逃げます。
直角二面鉋を使う時はその習性をご理解下さい。
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