最近は道具の片づけ依頼が多いが、
これは高齢化のため引退されるウエイトが大きいからと言える。
そんな中、久しぶりの方から電話が
「プレナのネジが取れないから来てくれないか?」
作業場に呼び出されるのは数年ぶりである。
それもそのはず、
数年前に「最後に娘の家を造るから材料と道具を片づける。」
と言われたのでその物件が最後である。
しかも、実はそれが初取引。
最後の物件は最初の物件であった。
それで来てほしいと言うからにはタダでは返さないと言う期待を込めて伺う。
作業場に着いてプレナの刃を交換したら
「急いでおうへんか(三河弁で「いないか」)?」
と言うことでコーヒーを呼ばれ、引退後の話を伺う。
材木がたくさんあるから色々な方に頼まれて木工細工をしているらしい。
タダで作っていると言われると修理代が頂きにくいので
「ちゃんと手間代頂かないと機械の損料も修理代も出ないですよ。」
と言うと「それくらいは貰ってるよ。」
と言うことで少し安心。
大工の経験があっても木工細工はちょっと勝手が違うのでyou tubeで勉強しているらしい。
例えば箱の枠の接手は
ルーター台を作って8mmのストレートビットで1発突いて
刃物のすぐ左の突起に突いた部分を差し込むと次の欠き込みが突けるので
その連続で手前の枡の接手ができるようである。
そんなことで、お土産に木工細工の道具の注文をたくさんいただいた。
儲からない話で呼び出すだけに常識と人情のある方で敬服します。
さらにお土産を番頭の分まで2つも頂いた。
言い方が悪いが押し売り気味である。