最近は大工さんでも道具の細工をする際にタップを立てる方が見られるようになりました。
タップを切る際に下穴を開けるわけですが下穴はググれば出てきます。
その下穴と言うのはあくまでも上の表での推奨下穴径であり
必ずしもその穴径でなければいけないわけでもないし
あえて大き目に開けたり小さめに開けた方が良いこともあります。
ネジの利き具合よりも優先しなければいけないことは
タップが折れない程度の下穴を開けること。これだけは必須です。
タップは全体焼き入れでできていますので、鉄工ドリルと同じく
それほどの靭性がありませんし
万が一折れた場合、取り除く方法はないと言っても過言ではありません。
ですからタップが折れそうな硬い素材の場合は引っかかり率の低い
推奨した穴径よりも小さめに開けます。
逆にアルミや鉄のなまし材の場合、タップを掛ける際に切れずに変形を起こして
内側にバリが出るのでそれが詰まってタップが右にも左にも回らなくなることがあります。
知っている方は90度回しては45度戻してトラブル回避しますが
この場合も推奨下穴径よりも大き目の穴にするとタップ折損回避できます。
「ネジの掛かりが甘くなりませんか?」
と言われそうですがバリが出るくらいですからネジを立てるとした穴径よりもネジ内径の方が小さくなるのでそのあたりは問題ないと思います。
ところで上の表を見て気が付いたことはありませんか?
ご存じの方も多いと思いますが、
推奨下穴径=ネジ外径ーピッチ
これだけはタップを立てる際に便利なので覚えてください。
たまに「タップのネジ径の8掛けだ!」と言う方がいますが
それだとタップが折れます。