最近は65~90mmまでの下地用に釘はスクリュー釘しか売れません。
それに伴い各釘メーカーもスクリュー釘はダイヤモンドポイントではなく
チゼルポイントにしました。
チゼルポイントは通称「割れ止め」と言われていますが
その昔は木割れを防ぐ目的で釘の先端を叩いてつぶし
平たくなった釘先を木目に垂直に入れて使われる方がいました。
平たくつぶすと木目に平行に打った方が打ちやすいですが
これだと割れ止めの目的を成しません。
平行に打つと木目を開かせようとするために木が割れやすくなりますが
元々打った釘が抜けにくいのは広げられた木の繊維が戻ろうとするため
摩擦係数が高くなるため釘が抜けにくくなるので
割れ止めの目的で木の繊維を切って打つと引き抜き強度が落ちます。
(ただし、これは木が割れていない条件付きです)
ところが機械で打つときはチゼルポイントの方向は無視しています。
せめて連結しているチゼルポイントが同じ向きに並んでいれば
対処の方法もありますが連結方向とチゼルの向きは無視されています。
でもチゼルは割れにくいことは間違いありません。
これは釘打ち機で打っているからです。
金づちでスクリュー釘を打つとスクリューの捻じりに沿って回転しながら入りますが
釘打ち機で打つと高速で打つのと針金が回転の邪魔をしているので
MAXの高速カメラで撮影した結果では1本のスクリュー釘を打つと
平均で90度回るとの報告がありました。
と言うことは打ち込んだ際、木目にチゼルが平行な時は後半が割れ止めで
木目にチゼルが直行しているときは前半が割れ止めと言うだけでなく
スクリュー部分がほとんど捻じらずに入るため
木の繊維をスクリューが木殺ししながら入るので
十分な割れ止め効果があるのではないかと思われます。
あくまでも個人的な意見ですので反論もお待ちしております。